今まで自衛隊の戦闘糧食(レーション)をレポートしてみたが、正直、今回はもっと緊急の時に食べるものだ。以下のアマゾンページに詳しく載っている。

救難食糧ER5食入 SOLAS条約準拠

要するに、船で遭難したときとか、航空機のパイロットが緊急射出して降下した際に、救助を待つ間のエネルギー補給が目的の食料でアル。

そのためか、衝撃にも耐えられるよう、缶がしっかりと密封されている。一度開封してしまうと、あんなに密封することはできないだろうなあ、という感じ。ちょっと落としたぐらいではどうってことなさそうだ。まあ、高度数千フィートからの落下も想定しているんだから、当たり前か。

で、内容物としては以下の通り。

  • ビスケットバー5戸
  • 乾燥ゼリー5戸

どうやら、ビスケットとゼリーで1食分のようだ。本気で食料が亡くなってきたら、1回にどっちかを食べることになるかもしれない。

さて、こちらも加熱はいらないので実食してみる。

まずビスケットバー。一番近いのは「カロリーメイト」のノーマル味だ。カロリーメイトはパッケージに細いのが二つ入っているが、このビスケットバーは、カロリーメイト1パッケージ分といった大きさ。

ただ、ここで気になったのは、商品ページにこっそり書かれていた「日本人にもなじみやすい駄菓子風味」の一言。おわかりのように、どう考えても、ビスケットバーは駄菓子風味じゃなかった。

では次に、乾燥ゼリーを食べてみる。ずいぶんと圧縮包装されているので、開封は簡単だが、堅くて、出して食べるまでがちょっと難儀だ。片手を怪我していたら困るだろう。

でだ、乾燥ゼリーを食べてみて愕然・・・。な、なんと・・・。和菓子風味だったのはゼリーのことだったようだ。乾燥ゼリーだというのに、ごまが入っている。しかも、なんか、ザラザラしていて、ゼリーというより、子供の時によく食べた「きなこの駄菓子」を思い出す。はっきり言って、普通に食べる分には、我慢が必要なレベルだ。まずい。

「洗浄をかけっるグルメ本」という本に、「アメリカ軍のMREに入っていたオレンジジュースは石油の味だ」と書かれていて笑ったものだが、どうも、そう笑ってもいられない。

まあ、この乾燥ゼリーが、スーパーの駄菓子コーナーに並んでいるものでなくて良かった。まずいとはいえ、救助を待つ間は、なんとか我慢して食べられるとは思う。

内容物は以上。非常にシンプルだ。まあ、災害の時に比べ、海で救助を待つというのは、エネルギー補給は最低限で良く、むしろ、忍耐力と、助けが来ると信じる気持ちが大事なので、これ以上は言うまい。

さて、アマゾンで入手できて、食べるのにそう困らなそうなものはレポートしてしまった。まあ、他にもMREとか売っているが、説明を読むと、中身はランダムな上に、どうせ説明書は英語で、OCRしたところで、まともに読めるとも思わない。そして、たぶんだけど、加熱にヒーターを使うMREは、アウトドアじゃないと実験できない。

そういうわけで、今度からは、日常生活でも使えるサバゲー装備とか、防災の観点から必要とされるものについてレポートをしてみたいと思う。

予告だが、次はバックパックとハイドレーションシステムについて紹介する予定だ。サバゲとか登山をする人にとっては、そう珍しい装備ではないだろうけど、日常生活でも、なかなか便利なグッズである。