2010年5月の記事一覧

目的と手段

だいぶ堅い話になるが。

会社でよく「目的を考えろ!手段にこだわるな!目的のためなら手段を選ばず、という言葉もあるだろう」みたいなことを言われる。でも、なんか、俺は納得できない。何故だろうと考えてみた。

結論をいうと、以下の3点の理由により、俺は納得できない。

  1. 定量的に、目的よりも手段の方が圧倒的に多数であるから。
  2. 手段が目的化する場合が少なくないから。
  3. 目的を達成するための「正答な」手段が存在すると思うから。
  4. それぞれについて説明する。

    まず、「定量的に、目的よりも手段の方が圧倒的に多数であるから」という理由。例えば「アニメを見る」という目的に対して、その手段は何通りも存在し、それは「テレビで見る」「DVDで見る」「ネット動画配信で見る」などである。そして、さらに例えば、「テレビで見る」に対しては、それを「テレビの電波を受信する」に置き換えれば、「テレビ(家電)で受信する」「PCにテレビキャプチャを付けて受信する」など複数の手段が存在する。このように、元の目的に対して、それを実現する手段は複数あるため、目に見えるものとして「手段」が顕在化しやすいということだ。つまり、顕在化しやすい=意識しやすい、ということであって、目的よりも手段が優先されてしまう一要因である。

    次に「手段が目的化する場合が少なくないから」という理由。上記の例でいうならば、「アニメを見る」という目的に対して「テレビで見る」という手段を選んだ場合、次に考えるのは「テレビを見る」という目的に対して「家電で見る」か「PCで見るか」の手段を選ぶ。これは手段が目的化する一例である。

    また、別の例を挙げると、「アニメの得点を見たい」という目的に対して、最近では「ブルーレイでないと得点が付いてこない」という場合がある。これはつまり、手段として「DVD」や「ブルーレイ」などのメディアを選択できるにも関わらず、「ブルーレイ」でないと目的が満たせない、という状況が起こる訳で、すなわちそれは「手段の目的化」である。「アニメの得点を見たい」という目的が「ブルーレイで見る」という目的にすり替わっているからだ。

    最後に「目的を達成するための「正答な」手段が存在すると思うから」について。極端なことをいうと、「石油を手に入れたいという目的に対して、他国と戦争するという手段を取る」のは正答だろうか?「お金が欲しいという目的に対して、他人から金を盗む」というのは正当な手段だろうか。それぞれ、「他国から石油を輸入する」、「働いてお金をもらう」など、社会通念上「目的に対する正答な手段」があるはずだ。

    これまでの説明では、「仕事(業務)」において些か拡大的視点が含まれていることは否定しないが、「仕事(業務)」も社会の一つの営みであるのだから、現実を踏まえて考える必要はある。だから、それを体系的に整理したのが規則や法律なのではないだろうか。

    もう一つ、ここでは政治的・社会的な「思惑」が介在した結果については考慮していないことを断っておく。具体的には、ブルーレイの例なんかは、たぶんメーカや関係団体の市場占有や売り上げ拡大などの思惑が多々あるものと思うが、それは抜いて、個人としてどうか、ということについて述べている。

    と、「興味本位でBlu-Rayドライブを買って、得点に釣られてアニメのブルーレイ・ディスクを買いあさっている俺」を客観的に見たとき、ちょっと思ったので書いた。説明はともかくとして、結論は基本的にその通りだと、俺は自負しているのだが・・・。

Blu-Rayドライブを買った。最近流行なので。で、困ったことがあったので、スクリーンリーダーのユーザ向けに、一応レポートである。

購入したのは、I-Oデータの「BRD-SH12B」という機種。内蔵型である。問題が起きたのはソフトウェアのインストールの際のこと。

先に結論から書くと、

  1. 紙に書いてある認証IDを読んでもらう必要あり
  2. JAWSを使わないとインストールは難しい

である。とりあえず以下説明。

まず認証IDだが、Blu-Rayの再生ソフトをインストールするのに必要である。インストール画面に表示されるウェブサイトにアクセスして、認証ID入力/アプリケーションの有効化コードを取得する必要があるのだ。しかたないのでこれは読んでもらった(GWで実家にいたので家族に)。

次にソフトウェアのインストールであるが、JAWSでないと難しい。添付ソフトには、書き込みように「Nero」、ビデオ再生/編集用に「WinDVD]と「DVD Movie Writer」が付属してくるのだが、いずれも微妙にインストールが・・・。

Neroであるが、技術的にいうと、スタティックなウインドウが全面に出てきているために、「次へ」とかのボタンがキーボードでフォーカスしない。そのためJAWSを用いて、JAWSカーソルでボタンクリックしなければならない。実は、インストールのキャンセル操作(Alt+F4を入力)してから、「キャンセル操作のキャンセル」をすると、フォーカスを移動できたりするのだが、1画面ずつそういうことをやるのは面倒だし、この方法ではうまくキーボードフォーカスできない画面もあった。

WinDVDとDMFであるが、インストール画面そのものは読むものの、いったんフォーカスを別のウインドーに移すと、戻ったときに何故か全くキー操作できなくなる。こんなインストーラは初めてみた。インストール中にチャットがきて返事を打ったりしていたらこの状態になり、何度かインストールをやり直すはめになった。

とりあえず説明は終わり。ここからは念のための補足。

  1. インストール・ランチャーを使ってインストールすること。上記ドライブ付属のランチャーはスクリーンリーダーで使用可能なのできちんと使うこと。たまにランチャーが使えなくて、CDの中のインストーラを直接起動して作業する人がいるが、これをやるとソフトを起動したとたん、アプリケーションエラーでさようなら、ということになる可能性がある(俺はそうなった)。どうも、WinDVDとDMFの有効化作業は共通で行うらしく、メタプログラム側でそれをやるので、個別にインストールするとおかしなことになるらしい。
  2. インストール前にWMEを削除しておくこと。WMEインストール済みの状態でDMFをインストールすると、途中で「インストール済みです」とエラーが出る。で、何故かちゃんと起動しないと・・・。全く、それぐらいでインストール失敗するなよな。ただ、DMFがインストールするのは英語版WMEなので注意のこと。

ちなみに何故Blu-Rayドライブを買ったのかというと、最近アニメの映像作品に着いてくる得点が、Blu-Rayの方が良いのだ。市場をBlu-Ray化するための戦略なのだろうが、・・・なんというか、戦略に乗らざるをえない状態な俺がこの先心配。

このページの上部へ

プロフィール

結論の出ない駄文を残すことが趣味です。ついでに頭でっかち。
視覚障害(全盲)です。誤字脱字は、どうぞご勘弁ください。

サイト内検索

最近のピクチャ

Powered by Movable Type 5.2.10