今日は男と女について書いてみようと思う。一部エッチな表現が出てきても気にしないでくれ。俺は真面目だ。そう、真面目な俺が語るんだよ。

事の発端は俺の1つの疑問から始まった。「健常者は学校での学習や友人同士でのコミュニケーションによって性に対する知識を習得していくが、盲学校に通う生徒は全く同じようにはできない。それが性に対する意識にどのような影響を与えるのだろうか。」

学習という点では学校や先生ごとに差はあると思われるが、基本的には学習指導要領などにより標準化されているものと考えてよい。問題は友人同士でのコミュニケーションによる性知識の獲得や概念形成である。

例えば、普通の中学生男子ともなれば、講演に捨ててあるエロ本を拾って読んだり、密かにAVを入手して鑑賞したり、友達とそうした会話をすることによって、ともかく知識を獲得していく。正しい知識かどうかはとりあえずここでは考慮しないことにするが。

しかし盲学校に通う中学生男子って、そういうことをするやつは少ないと思う。小学生のころから盲学校にいる人は、地域に友達も少ないだろうからこうした経験も少ないだろうし、全盲にいたってはほぼ皆無だろう。だいたい、全盲の人は講演に落ちているエロ本の存在を認識することもできないし、拾ったところで読むこともできない。何か分からないホンを拾って歩いていたら変態に間違われるだけだ。

ただ一部上級生からAVに類似するものを借りるケースはある。ただ、弱視ならまだしも、全盲は声だけを聴くことになる。したがってセックスというものの全貌を知ることは難しい。性欲は満たされるかもしれんが。

盲学校は生徒数が少ないから、そういう会話も幅広い視野からの知識は期待できない。むしろ、下ネタを話すだけで痛いやつだと思われ、先生からも怒られることだってあるようだ。現に俺は中学生のとき、盲学校の友人とエロイ話をしたことがない。何故かはよく分からないのだが・・・。

他にも、少人数であることの特性から生じる現象により、性に関するコミュニケーションが取りづらいという原因も考えられる。例えば、「あの女子はかわいい」とか「あいつはブスだ」などと男同士の間でうわさすると、いつのまにか女子に伝わっている。もっと痛いのは、女子も男子も、人数が少ないのと昔から一緒にいるため異性として認識することが難しいのだ。

小学校高学年とか中学校になると、盲学校の場合、生徒より若い先生の方がかわいかったりかっこよかったりするのはざらだ。少なくとも俺は先生しか見てなかった(笑)。だって、かわいい女子がいなかったんだもん。それに綺麗な先生は数人いたから。

そして、このような状況は性に対する意識に影響を与えていると俺は考えている。実際に現場に立ち会っていたのだが、弱視の男が若い女の先生の腕をつかんで、息を吹きかけていたこともあった。これに何の意味があるのか俺は知らないが、彼にとってはそうすることで性欲が満たされたんだろう。ただ、この行為にはモラルが欠如しているということが問題である。そりゃ、だれだってそういうことしたいけどさ、やっちゃいけませんって言われたでしょ。

あるいは、どのように自分の性欲を満たせばよいか分からないというケースもあるだろう。障害者は全般的に過保護なケースが多いので、AVなんぞに触れることのできない人は、エッチなことを創造することはいけないことだとか思ってしまうかもしれない。学校で「エッチなことを考えるのは正常です」と言われたところで、それを親に話してもAVを買ってくれるわけでもなかろう。そこでAVを買い与えてくれるような親は、むしろ酷い過保護だろうと思う。

そのような場合、「先生の声をテープで録音させてください」というお願いをしたりという、あまり一般的でない方法を使って欲求を満たそうとするようだ。「先生の声を録音させてください」というのは実際に聞いたことがある。言われた先生は困ったようだけれど、勉強の内容を録音するということで了承したそうだ。ああ、なんか懐かしいね~。俺も先生の声でオナニーしたなあ(笑)。俺は公的に録音されたテープを使用していたけど。

これぐらいならまだかわいい方だ。問題なのは、やたらと身体に触ってくる人とか握手を求めてくる人。握手ならそれでもまだいい方だけれど、全盲にはやたら身体に触れてくる人がたまにいる。相手が男だろうが女だろうが関係ない。なんか、触ってくるのである。相手が女の子だと髪をなでたりもするらしい。はっきりいって、同じ全盲としても気持ち悪い。それじゃただの変態だ。そりゃ、「僕は目が見えないのであなたの水着姿を拝見できませんから触らせてください」という気分にはなるが、普通そこは理性が働く。相手がどこにいるか確認したいときは声で呼べばいいわけだし、手引きされるときなどは必要以上に相手に接触しないのが基本だと俺は思うのだ。それをベタベタ触るなどとは・・・。やめてほしい。っていうか、そういうことって盲学校では教えないんだろうか。俺のいた盲学校では一応そういうことについて先生がしゃべっていた。ただぜんぜん話をしないところもあるんだろうなあ。

以上の考察から俺は以下のような結論に達した。

第2次成長期に同年代の生徒との関わりが薄い盲学校の生徒は、環境によっても差はあるが、一般とは少し異なる性知識や感情を持つことがある。一部には性に対するモラルが欠如している場合もある。同年代の生徒とコミュニケーションすることで膨大な性の知識から正しいものを取捨選択できる健常者とは違い、盲学校に通う生徒には彼らの特徴を考慮した性教育が必要であろう。

以上、俺のオピニオンの発表を終了する。ご苦労様でありました、軍曹。除隊を許可する。さようなら。ガンダム。