最近とある雑誌でメールのマナーについての記事を読んだ。主にビジネスシーンでのマナーについて書かれた記事であったが、たいていの部分は一般のメールマナーにも通じるだろうと思う。

例えば、「分かりやすい件名を着ける」というマナー。筆者は強く主張していたが、「お願いします」とか「教えてください」という件名じゃ、件名をみただけでは何の用件か分からない。全くそのとおりなので俺も強く主張したい。加えて近頃は迷惑メールがかなりたくさんやってくるが、そういうメールの件名もたいてい、件名だけからはなんとも用件が分からないのである。俺の場合、仮にそういう件名でメールが送られてくると、件名をみただけで削除してしまうだろう。どっちにしても不快なメールであるので。

もう1つぐらい紹介すると、「サイズの大きなファイルを添付しない」というもの。こんなの当たり前だと思うのだが、最近俺の周りでもあまり守られていない傾向にある。10MBのファイルをメールでやり取りしていた友人を見たことがあるのだ。まぁ、それぐらいのファイルでもメールでやり取りできるようになったという、言わば技術の進歩とポジティブに受け取る方もおられるだろうが、ちょっと信じられない。いくらプロバイダのメールボックス容量もギガの時代だとはいえ、そんなでかいファイルはFTPで送れ。

記事で取り上げられていたマナーの多くは俺も賛同できるし、できるだけ俺自身そのマナーに気をつけているつもりだ。ところが1つだけ受け入れがたいマナーがあった。

それは「日本人相手のメールなら差出人欄の名前は漢字を使え」というもの。まぁごもっともかもしれない。

だが俺が電子メールの世界に足をつっこんだとき、ネチケットの1つとして「差出人(From)欄に日本語は使用しない」というのがあった。そういう古き良きメールマナーはどこへいってしまったのか。そういうもんだと思ってこれまで生きてきたためか、この「差出人欄の名前は漢字を使え」というのには抵抗がある。

俺が予想するに、メールヘッダに日本語を含める場合には文字コードをきちっとエンコードしなきゃならないという制約があるのに、10年前のメールソフトではそこらへんの対応がいい加減だったため、「差出人欄に日本語を使用しない」というネチケットが産まれたんじゃないだろうか。知らんが。

これも時代が変わった、と捕らえるべきなのだろうか。そりゃ、日本人からのメールなら日本語で名前が書いてあった方が分かりやすいんだけどさ。

余談であるが、名前に関連することで俺は非常に気に入らないことがある。多くのメールソフトでは、アドレス帳からメールを作成する際、宛先欄には名前とメールアドレスがセットで挿入される。例えば、 abc@hogehoge.net というメールアドレスを 山田孝夫 という名前で登録しているとき、宛先欄には「山田孝夫 」のように入力されるのだ。

これは形式上問題ない。RFCの何番だったか忘れたが、とにかくこういう形式でメールアドレスを表現してお良いことになっている。けれど、自分でこういうふうに書くならともかく、アドレス帳から自動入力するときにこうやって名前も一緒に入るのはやめてほしいものだ。

何故こういう仕様がいやかといえば、相手にメールが届いたとき、Toヘッダにこの名前が表示されてしまうからである。つまり、相手をどういう名前でアドレス帳に登録しているか相手にばれてしまうのだ。先輩や先生をアドレス帳に登録するときには、こういうことを考慮しないといけない。またニックネームでアドレス帳に登録すると後でいろいろとまずいことになるかもしれない。

もう1つ気に入らないことがある。広い意味で名前に関連するが、何故ケータイのメールは差出人の設定ができないのか。From欄にアドレスしか表示されないのはものすごくむかつく。

例えばケータイからPCにメールを送ってくる人がいる。この行為は問題ないのだが、ケータイから送ってくる人というのは名を名乗らないやつが多い。しかもFrom欄には名前が書かれてないんだから「お前だれだ」という状況になる。普段ケータイ同士でやり取りしている友人だとしても、ケータイの場合電話帳に登録してあれば名前が表示されるからアドレスなんざ覚えてない。

またケータイのメールというのは頻繁に変更されることが多く、その度に「アドレス変えました」というメールがやってくる。このときもFrom欄に名前が書いてないせいで、本文を読まないとだれからのメールか分からない。こっちだってそんなに暇じゃないんだ。っていうか1ヶ月に1回アドレス変更するとかやめろ。

最近はケータイの機能が発達してきているのでFrom欄の設定ができる機種もあるかもしれんが、俺はそういう設定をしている人はみたことがない。本文の後ろに書名を付けている人ならみたことがあるが、ケータイの場合、はっきりいってそんなもの付けないで欲しい。パケ代がかかるし、本文を読まないと名前が分からないから。

話がずいぶん脱線してしまったが、とにかく、マナーを守ったメールは少なくとも消してはいけないことぐらいは分かるので、皆さんメールのマナーはきちんと守りましょう、ということが言いたい。

具体的にはこういうことを守って欲しいと俺は個人的に思う:

  • 用件があるときには分かりやすい文章で件名に書く。「教えてください」と言われても俺は知らない。「Windowsのシャットダウンができない件について教えてください」というように書け。
  • 件名と関係のない挨拶をだらだら書かない。用件より挨拶が長いメールをよく見るが、件名と関係のない文章がだらだら書いてあるとイライラする。
  • 件名が空欄になっているメールをPC宛に送らない。迷惑メールと勘違いされても文句は言えないだろう。
  • 用件のあるメールで顔文字とか絵文字を使わない。音声で聞いていると煩わしい。俺は用件をさっさと聞いて仕事をしたいのだ。
  • ケータイからPCへメールを送るとき、少なくともやりとりの最初には名を名乗る。差出人不明の郵便物は基本的に受け取らない方針である。
  • 話しているときのように「ええ」とか「ああ」と場を繋ぐような言葉を書かない。こんな文字列は無駄以外の何者でもない。
  • 文章は共通語で書く。関西弁とかで書かれると読みにくい。

あぁ、メールを読む度にイライラするのはそろそろ控えたいので、皆さんご協力お願いします。気がついたら長くなってしまったが、まぁいいか。