ALR/JORDANのスピーカー、Entry Siのブナ木目というのをつい買ってしまった。スピーカーを鳴らせるアンプがなかったので、NuForceのIconというのもついでに。あぁ、俺はだめだめな人間だ。

というか、もともとこんなものを買いにいったのではないのだ。土曜日の午前中治療院に行った帰り、一緒に行ったTomG氏がどうしてもヘッドフォンを見に行きたいというのでしかたなく中野のショップへ行ったのである。そこで俺はMDR-SA5000に聞き惚れている彼を見て安心してしまったのがまずかった。

彼のなじみの店員さんがやってきたところで、"俺がスピーカーを見たがっている"ことにされてしまい、なんだかスピーカーの前につれてこられたのだ。そして上記のスピーカーを聴かされたのである。

試聴するためにあちこち配線をいじってもらったうえに、このEntry Siだが展示処分品で定価の60%ぐらいの値段なのだそうだ、しかも1本。そこで聴いて微妙に「あぁ、いい音がする」と思ってしまい、いろいろ尋ねていると、そのうち店員さんがとんでもないことを言い出した。付属品は何かと尋ねると「あぁ、今箱持ってきてるからさ、待ってて」だと。あの・・・頑張って試聴させてもらったうえに、倉庫から箱まで持ってきてくれてるんですか?なんて**親切**な店員さんなんだろう。

そしてこのざまだ。あぁ、やっぱり俺はどうしようもないあほだ。

せっかく買ったので、 Entry Si + Icon での感想を書く。まだこの組み合わせで1時間ほどしか鳴らしてないので、エージングが済んでないかもしれんが。


接続方法について述べる。まずDACは Black Cube Linear USB のDACを用いる。BCLとIconを、何故か手元にやってきたAccuphaseのRCAケーブルで接続。Iconと Entry Si をIcon付属のスピーカーケーブルで接続した。

まず、Iconだが、保護回路がついてないのか、電源を入れるとプツッとノイズが乗る。やめてほしい。

音だが、繊細でクラシックには向いていると思う。だがそんなに特徴的な音という感じでもない。低域がそんなに出ないので、壮大なオーケストラより室内楽などの小編成の音楽が向いていると思う。

Jazzはまぁまぁ聴ける。ピアノの音はきれいだと思ったし、ホールなどでの録音は雰囲気もそれなりに伝わってくる感じだ。

ところがロックやポップスはぜんぜんだめである。繊細な音であることが災いして迫力がない。逆にいえばポップスでも静かな曲は聴けるかもしれないが、ロックやメタルは完全にアウトだ。低域も不十分だし、エレキギターなどの音はあまり切れがよくない。

ただ、低域の量は不足しているが、低音が出てないわけではない。むしろ、その辺の安いアクティブスピーカーに比べれば心地よい低音だと思う。低音を楽しむのには向いていないが、低音楽器、具体的にはベースなどの音色を楽しむのには困らない。ただし柔らかな感じの音なので、ガシガシしたベース音はちょっと難がある。

次に接続方法を変えてみよう。IconにはUSBがついている。ので直接IconとPCをUSBで接続して鳴らしてみた。

が、ぶっちゃけさっきより音がよくない。全体的に音が薄くなった感じで音場も狭い。やはりBCLのDACには勝てなかったか。まぁBCLはプリアンプにもなるわけだしね。


そういうわけで、じつはロックならB&WのCM1の方がよかったのではないかと思う昨今。さて、私はクラシック派になろうかな。そうそう、クラシックが分かると教養のある人だと思われるだろう。でもじつはロックが好き、みたいな、そういうノリで。