眠れないので筆を執ることにした。いろいろな悩みはそれなりに自分で納得して解決したつもりなのだが、ここ2ヶ月、不眠症状だけが残ってて、かなりつらいのだが・・・。

さて本題。

アスリートのセカンドキャリアに関する以下の記事を読んで、障害社のアスリートたちにも当てはまったり、当てはまらなかったりすることがあるなあと感じたのでメモしておくことにした。

アスリートの「セカンドキャリア」と「学ぶ重要性」について

要するに、アスリートたちの競技人生が終わった後、どうやって生活していくかを、若いうちに学んでおくことが重要だ、ということである。

これには大変に賛同できる。オリンピックなどのメダリストともなれば、マスコミに露出したり、講演会などで食べる路はあるかもしれないが、そんなのごく一部である。4年に一度のオリンピックで、僕自身はあまり見たことがない種目で解説をやっているような人たちの多くは、バラエティー番組に出演することはほとんどないだろうし、あまり良い成績を収められなかったアスリートたちの多くは、全く別の人生を歩んでいかねばならない。しかしながら、アスリートとして奮闘していると、そうしたことはないがしろにされやすく、引退後に困ってしまうことになる。

上記の記事は一般的な話であるが、障害社のアスリートにとっても例外ではない。

ただ、現状、パラリンピックを目指すような選手でも、日中は会社で仕事をして、余暇の時間を練習に充てるスタイルが多いようだ。会社の正式な活動として練習を行ったりするのは、2020年のオリンピック・パラリンピック開催で徐々に増えてはいるものの、そうした選手や、金銭的な心配をせずに練習に没頭できる選手は多くないと聞く。

この点で、既に仕事をしながら頂点を目指している彼らにとって、自然とセカンドキャリアを形成する準備は整っているように思える。

しかし、問題となるのは、仕事をすることで練習量が限られ、それが成績に影響してしまうことである。パラリンピックを目指す知人に話を聞いたことがあるが、関係者の中には「仕事と競技・練習の両立は難しいのではないか」と苦言を呈する人もいるようだ。まあ、それはそれで納得できないこともない。

ただ実際問題、パラリンピックなどの障害社スポーツに割り当てられている予算は、オリンピックに比べて少なく、合宿や遠征の費用は自己負担であることが多いと聞く。また、視覚障害のマラソンなど、走る競技には必ず伴走車が付くことになっており、合宿や遠征の際には彼らの分も選手が費用を負担しなければならない。

これらも含めて考えると、よっぽどの金持ちでない限り、仕事をしないで競技に専念することは、経済的に不可能だ。

でもジレンマ。ある程度バックアップがあって競技に専念できる選手がいないわけではなく、必然的にそういった選手の方が成績が良いらしい。仕事をしながら頑張っている人にとって、こんな不条理はないだろう。

話を、アスリートのセカンドキャリア形成に戻すと、以上のことから問題になるのは主に以下の2点である。

  • 仕事をしながら以下に競技種目で良い成績を収めるか
  • 仕事のキャリアも同時に積んでいくにはどうしたら良いか

いくつかのモデルケースがあると思うけれど、これらを最大化するのはなかなか難しい課題だ。

例えば、フルタイムで働いた後に練習を行うケース。仕事は頑張っていればそれなりにキャリア形成できるが、フルタイムの後の練習となると、練習時間を十分に確保することが難しい。もちろん急速も必要だから、そこらへんのバランス感覚が非常に重要だ。

別の例では、社会人野球みたいに、短時間労働して残りの稼働時間を練習に充てるスタイル。これだと余暇時間も含めて練習時間は確保しやすいが、短時間労働であるため、キャリアを積むという観点では不利。まあ、普通に働くことはできるだろうけど、競技人生の終了後にラインアップを考えている人にとっては微妙な選択かもしれない。

ここまでいろいろ書いてきたけれども、最後に、身もふたもない個人的な意見を書いて締めくくろうと思う。

ぶっちゃけ、本気で上を目指すなら、競技に専念すべきだ。もちろんセカンドキャリアについてあれこれ学習したり根回ししておくことは大切かもしれないけれど、素人が見ても、世界はそう甘くない。日本よりもよりよい環境で練習できている外国人も多い。そんな中で、競技に全力を注がないと、正直上は目指せないと思う。

中には「競技と仕事を両立しても上を目指せるっていうことを証明するんだ!」と意気込んでいる人もいる。でも、競技に専念している人にはどうしても勝てないということ。勝負の世界は「頑張りましたね、おめでとう」じゃない。勝ってなんぼ。結果が伴わないなら、やはり考え方を変えるべきでは無いだろうか。

まあ、そう、うまくはいかないのですが・・・。それを承知で申しております。すみません。

では、さようなら。