知らない間にF35が配備されてたという話

「せっかく金を払っているんだから・・・」と、とある映像配信サービスを除いていたら、「紺碧の艦隊」と「旭日の艦隊」が配信されてることに今更気づき、ついつい、寝る間も惜しんで、紺碧の艦隊を前部見てしまった。

紺碧の艦隊は、昔流行った、歴史改変の軍事小説。太平洋戦争で戦死した人間が、その記憶を持ったまま、別の新しい世界(作中では後世と呼ばれている)に転成し、悲劇を繰り返さないように日本をうまく負けさせる戦略を持って、歴史を変えていくというもの。

見てて、「なんと都合が良いことばかりなんだろう」と思いつつも、史実として日本が無謀な戦争を続けず、早急に和平を模索していれば、今の日本はどうなっていただろうか・・・と、想像を巡らすのも、もう一つの楽しみ方である。降伏せずに和睦という形でアメリカと戦争を終わらせていたら・・・。

まあ、個人的に、作品としての完成度は良いと思うのだが、不満もある。紺碧の艦隊では、天皇陛下について、全く存在感がない。「統帥権干犯」といった下らないやりとりも参謀本部の間では全くない。ナチとソ連は全体主義の危険な国として描かれているものの、そもそも日本だって、エンペラーを主体とした全体主義者の群れだと、連合国からは見られていたのが史実的にはオーソドックスな解釈だと思うけど、そのような話は出てこない。ああ、なんてご都合主義な作品なんだろう。

まあ、そんなことはどうでも良くて・・・。

紺碧の艦隊を見た後、昔よく読んでいたフルメタルパニックというライトノベル、日本朝鮮戦争という作品、その他、戦争に関する小説やエッセイなど、懐かしくなっていろいろ読んでみたのだが・・・。なんか、こういうのを読んでいると、自分らしい考えが今まで失われていて、作品を読み返すことによって、若いころに形成された価値観が戻ってきたようで、なんだか良い気分でアル。

兵士として俺は戦場にはいけないが、兵士の視点で語られる話に、学ぶべきことは多い、と思う。兵器類のことも好きではあるが、戦士の教訓としてキャラクターが語る言葉には、なかなか良い言葉も多いように思う。

もちろん、作品全体の質が低い場合は、キャラクターの台詞も結構雑で、わざわざ書くなよ!と思う場面もあったりして、前部の作品を生き方の見本にはできないが・・・。

で、戦争の話になると、切手も切れないのは、宗教に関する話だ。それが主題ではないものの、例えばソ連のアフガン侵攻を題材とした話になると、無神論の共産主義者と、神を信じるイスラーム・ゲリラ、といった構図で語られることがある。現実世界でも、本質的には権力争いだったり経済的利害の対立だったりしたとしても、表層的には「宗教Aと宗教Bの対立」という構図にすり替わっていることも、しばしば起きる。

で、実際のところ、小説で戦争と宗教が絡む話になると、宗教にうとい俺にとっては、その辺の辛み具合がどうにも理解できない。なので、同時に、最近は宗教がらみの本も読んで、小説への理解を一層深めようとしているところである。

まあ、キリスト教にせよイスラームにせよ仏教にせよ、実はほとんど知らないことばかりだというのが、俺にとっての本当のところだ。まあ、イスラームについては、率直に言ってなじみがないので、以前からいくつか本を読んで知識を持っていた。でも、よく考えてみると、キリスト教についても知らないことだらけだということに最近気づいて、キリスト教についても知識を増やそうと、現在いろんな本を読んでいるところ。まあ、イスラームに比べて、いくらか知った話はキリスト教の方が多かったが。

宗教のことが分かれば、そうした要素をふんだんに盛り込んでいる戦争小説も、また新たな視点で楽しめるというものである。まあ、素直な気持ちとして、普遍的な神を信仰できれば、少しは気持ちが楽になるのかなあと、宗教のことを学びながら思ったりもするわけだけど、とりあえず信仰を持つことがさしあたっての目的ではないので、知識を快楽のために得ているということは厳然たる事実であり、主張である。

そういうわけで。気がついたらF35が沖縄に配備されてるし、ちょっと前にF22がやっと実戦やったし、日本もヘリ空母増えてきたし・・・。これで、武器輸出できるようになれば、なかなかいい案配ではないのか?そう、確か今の日本の首相は「積極的平和主義」を理念としていたはず(最近言わなくなったな)。その行動の一つが「武器輸出」だとすれば、お笑い物だ。平和を説きながらミサイルを売る糞野郎ってことじゃないか。

まあ、オーストラリアの潜水艦も取り損なったし、ほんとに武器・兵器を外に売れるようになるには、まず信頼性と互換性、そして、性能の高い兵器を作れる環境を整えなければならない。戦闘機を自国で作れないようじゃ、武器輸出とか机上の空論。日本の潜水艦は優秀だと思うんだけどなあ・・・。まあでも、外国に兵器を売るのは、単純に商売だけの話じゃなくて、政治的な絡みとか、経済的なこと(雇用問題)なんかも絡んでくるので、一筋縄ではいかないのは承知しているけれどもね。

あああ。何を書いているのか全く分からなくなってきた。もういいや、面倒だ。さようなら。