アクセシビリティの利用者も意識を持つ方がみんなハッピー

アクセシビリティの受益者側のことで、@24motzさんと@ma10さんがツイッター上で会話していたことが、私も普段から考えていたことだったので、ここに私の意見もメモしておこうと思います。

以下お二人の会話です。



一連の会話は正にその通りだと思います。Webページ閲覧だけに限定しても、NVDAでいうところの「一文字ナビゲーション」や、JAWSでいうところの「クイックナビゲーション」は、その意味を知った上で使用すれば、大変便利なアクセシビリティ機能です。しかも、こういった支援技術のことを考慮したWebページであれば、目的のコンテンツを効率的に取得することが可能なはずです。

しかし、コンピュータなどにあまり詳しくない友人の話を聞いていると、こういった支援技術の機能を全く知らない人は多数います。というか、私の高校生時代の同級生に聞いてみたところ、支援技術の機能を活用している人は、私の他に一人しかいないという、大変残念な結果でした。

こういった状況にはいくつか原因があると思います。スクリーンリーダーについての考察ですが以下に示します。

第1に、マニュアルやヘルプを読んでスクリーンリーダーを使う人があまりいないことです。もちろん、きちんとお読みになる方は大勢いらっしゃると思いますが、中にはそういう人もいるということです。このケースでは、Windowsの基本的な操作は学校などで教えてもらうかもしれません。ひょっとしたら一文字ナビゲーションやクイックナビゲーションについても知っている人は多いかもしれません。ですが、それ以上、スクリーンリーダーの機能を調べて使う人は、私の知る限り少ないですし、そもそもマニュアルやヘルプを読まなくても、なんとなく操作できてしまいます。また、機器がiOSになったとたん、ローターの存在を知らず、同等のナビゲーションコマンドが使えることを知らずにiOS端末を使っている例も聞いたことがあります。

第2に、アクセシビリティの技術を理解するには、それなりのリテラシーが必要だということです。前述の会話にもありましたが、勉強したことのある人ならば、一文字ナビゲーションなどのコマンドは、それらが対応するHTMLタグがどのように使用されるものか推測しながら利用できますから、比較的使いこなせるかと思います。しかし、HTMLを知らない人にとって、一文字ナビゲーションで移動できる単位は、直感的、あるいは経験的な積み重ねに頼るしかありません。だからといって、すべての人にHTMLを知ってもらうのも非現実的です。

ざっと考えてみると、ユーザーにアクセシビリティ技術を理解してもらうのは困難なように思います。

ですが、様々な場所でアクセシビリティを提供してくださる方はたくさんいらっしゃいます。知るか知らないかに関わらず、私のような全盲は、そうした人々の努力によって、今という世の中を生きていくことができています。

ですから、これからは、私たちアクセシビリティの受益者(適切な表現かどうか分かりませんが)も、提供者側と歩み寄って、お互いに理解を深めていくことが重要だと考えます。

その一つの手段は、やはり、受益者(障害当事者)も積極的にアクセシビリティ関連のイベントに参加することではないでしょうか。正直、私は今まで「作る側の話は難しそう」という印象があって、イベントにはほとんど参加してきませんでした。しかしながら、私の本業はIT関係なので、ある程度前提知識を勉強していけばイベントにもついていけるかもしれません。とにかく、アクセシビリティを考えてくれている人に、当事者の一人として、意見も言うし勉強もするというスタイルで、これからは可能な限りイベントに参加していこうと考えています。

もう一つ、手段があるとすれば、教育の充実だと思います。一応、高等学校情報の教員免許を持っている身として言わせてもらうと、高校生までに情報リテラシーを身につけておくことは、障害当事者にとって特に大切です。それは、一般のデバイスとUIが大きく異なるため、何科困っても自分自身で解決する能力を、ある程度開発しておく必要があるからです。特に社会人になると、周囲が必ずしも支援テクノロジーに理解があるわけではないので、相談相手をみつけるだけでも割と苦労します。そういった意味で、操作(オペレーション)のいろいろなバリエーションを早期に学習することで、「オペレーション・リテラシー」を身につけることが重要だと考えます。

ちなみに「オペレーション・リテラシー」とは私が今勝手に作った言葉ですが、[あらゆる手段で目的を達成するための操作方法]という意味でオペレーションという言葉を使っています。使いにくい画面を頑張って使うよりも、URLをモバイル用のものに変更してシンプル画面で操作するとか、そういったことも含めて、様々なオペレーションの技術を磨いてはどうかということです。もちろん、アクセシビリティが充実してそんな努力をせずに済むようになるのが一番ですが、残念ながらそうではないケースも想定しておくことは必要です。

だんだん発散してきてしまいましたが。

  • 障害当事者もアクセシビリティに対する意識を持つことが大切
  • その手段として、アクセシビリティの提供者たちと交流することは有効ではないか
  • そして、本当のお客さんは自治体とかもそうだけど、当事者本人であることを再認識してもらう

というのが、本記事の私の主張であります。最後のは、取って付けたようで、ちょっとあれですが・・・。

すみません、偉そうなことを書いてしまいました。ご指摘・ご意見・苦情などはコメントにてお願い致します。


↓↓2015年3月20日追記

ただ、一人のユーザーだけがアクセシビリティに対する意識を高めても、それを知ってもらう必要がありますね。

個人的に、アクセシビリティのエンジニアとユーザーの間をブリッジしていくような行動はしたいなあと思っていますが、どちらかといえば、ユーザー全体にも広まって欲しいものです。

となると、パソコンボランティアの皆さん、企業の皆さん、・・・結局「すべての人にアクセシビリティが必要」ということで、私の考えはまとまりました。

壮大にまとまってしまいましたが、実際は行動有るのみということで、活動していきたいと思います。


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