「ZOOM G3」を全盲が買ってもあまり使えません

ギター用機材の話です。

「ZOOM G3」は低価格のマルチエフェクタですが、アンプシミュレータが入っていたり、キャノンがついているのでバランスでミキサーに接続できたりと、意外と小回りのきく機会です。そのようにホームページで読んで、全盲にも使えないかなと思って買ってみました。

ちなみにG3G3Xの2種類ありますが、G3の方はexpressionペダルがついていません。その分コンパクトです。

G3の形状と各部の配置

では、まずはG3の形状の話をしましょう。

G3は横長の直方体で、大きさはなかなかコンパクトです。BOSSのME20とかと同じぐらいでしょうか。ちなみに、Ankerの充電スタンドとだいたい一緒ぐらいでした。ポケットに余裕のあるギターケースなら、ポケットに入れて持ち運べるサイズです。

G3には三つのフットスイッチがあります。これでエフェクトのオン/オフを切り替えたり、パッチで保存した音色を切り替えたりするわけです。なお、パッチの保存の方法はよく分かりません。

これらのフットスイッチは、イメージでいうと三つのコンパクトエフェクタが直列に繋がっているような感じです。まあ、実際は6個まで直列できるようですが省略。
例えば1番のフットスイッチでシミュレートアンプを選んで、2番のフットスイッチでモジュレーションをかける・・・といったことができます。

各フットスイッチの上にはつまみが三つあります。フットスイッチは三つありますから、計9個のつまみがありますが、それぞれフットスイッチ毎に独立しています。

つまみの上はディスプレイになっています。選んだエフェクターとかアンプの絵がここに出てきて、ディスプレイを見れば今何を選んでいるか一目で分かる仕組みです。

ディスプレイの上には、これもフットスイッチに紐付いているのですが、エフェクトタイプを昇順に切り替えるボタン、降順に切り替えるボタン、ページスクロールボタンが付いています。これも、フットスイッチ毎ですから、全部で9個です。

あと、他にもなんかスイッチはありますが、よく分かりません。

端子類です。

まず、フットスイッチがある方を正面だとすると、こちらには端子はありません。裏面に向きを変えてください。

裏面には、正面左から「ギターINPUT」「スイッチ」「キャノン(出力)」「「POST / PREスイッチ」「リフトスイッチ」「R Mono OUT」「L Mono OUT (Phone/LINE兼用)」「Control INPUT」「USBポート」「電源」「ACアダプタ」の順に並んでいます。左から2番目のスイッチは忘れました。

電源はスライド式で、ACアダプタに近い側がオフ、真ん中がECO、USBGポート側が電源オンです。ECOは、電池駆動時に25分間ギター信号がないと自動的にスタンバイモードに移行するそうです。

形状としてはこんな感じでしょう。

全盲には厳しい点を挙げていく

さて、実際に触ってみると意外に使えそうですが、使い込むと意外とそうでもありません。

【その1】 つまみが永遠にぐるぐる回り続ける

コンパクトエフェクターを持っているなら、つまみがミニマムのときにカチっと止まって、マックスのときにもカチっと止まる感触で、音の調整を行う人も多いと思います。

これとは違い、G3のつまみはいくら回しても回してもカチっと止まりません。実はディスプレイにレベルが数値で表示されているのです。だから、ディスプレイの数値をみて、回しすぎかどうかといったことを判断しなければならないのです。

これだけなら、「まあ音を聞きながらやればなんとかなるだろう」と思うかもしれませんが、次に挙げる問題によって、それも割と難しいです。

【その2】 つまみで調整できる内容が状態によって違う

例えば、ディストーション計のエフェクタだったら、だいたい「LEVEL」「LOW」「MID」「「HIGH」「GAIN」と五つぐらいのつまみがあると思います。

でも思い出してください。G3には一つのフットスイッチにつまみが三つしかありません。これをどうするかというと、例えば対処にディストーションを選んだら、一番左のつまみが「LEVEL
」、真ん中が「LOW」、一番右が「MID」という割り当てになります。残りは、ページスクロールボタンを押すと、今度は一番左のつまみが「HIGH」になって、真ん中が「GAIN」になる・・・。というような仕組みになっています。

上記の例は適当に考えた例なのですが、仕組みはこの通りですから、今自分が調整しているのはどのつまみなのかも、実際に動かしながら考えないといけません。ここらへん、ディスプレイには表示されますから、見える人は直感的に操作できるわけですね。

あと、よく私がやるのは、GAINを挙げたつもりだったのにHIGHが上がっちゃって、元に戻したいけどさっきどの辺だったか分からない、ということがあります。これも、数値が見えていれば何のことはないのですが・・・。

【その3】 エフェクタを選ぶのが最高に面倒

G3には全部で100種類以上のエフェクタ・アンプシミュレータが内蔵されています。

エフェクトやアンプを選ぶには、各フットスイッチに対応する、昇順/降順にエフェクトを切り替えるボタンを順に押していきます。ここで勘違いしないでほしいのは、100種類以上のエフェクトを順々に選んで行かなければならないのです。

BOSSのエフェクタなんかだと、「1番のフットスイッチは歪み」で「2番のフットスイッチはモジュレーション」というように決まっていて、それぞれ個別に選ぶ方式のものもありました。これは同じ種類のエフェクトを同時に使えないデメリットはありますが、操作は簡単ですよね。

G3では、同じ種類のエフェクタを何種類も同時に使用できますが、フットスイッチ一つに対して100種類以上のエフェクトを順番に選ばなければならないので、探すのがめっちゃ大変です。しかも、何を選んでいるかはディスプレイに出るだけですから、全盲には分かりません。

まあ、音を聞けば「ああ、これマーシャルだな」とか、「ファズ系だな」とかぐらいは分かりますし、音さえよければ名前はそう気にしないでいいんですが、とにかく何十回もボタンを押さないと目的のエフェクトにたどり着かないのが、結構イライラします。

結果

使い方を、時間をかけて丁寧にだれかに教えてもらえるなら、G3はありかもしれません。一応、私も友達に教えてもらって、スタジオで遊べるぐらいの使い方はできるようになったと思います。

ただ、一昔前のZOOMに比べてだいぶ音は良くなりましたが、やはり価格相応の音です。特にマルチエフェクタにこだわりがなければ、コンパクトエフェクタをそろえた方が無難でしょう。それか、BOSSのME80とか、LINE6のM9なんかを買うのがいいかと思います。

ちなみにM9は全盲でも割といけそうな感じでした。楽器屋さんで割と詳しく説明してもらいましたが、G3ほどディスプレイを見なくてもいいようです。まあ、色でエフェクトを表示したりはするようですが・・・。

最後に

それでもG3に興味があって購入を検討されている方は、一度ご相談ください。もうちょっと細かいことまでお伝えできると思います。


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