大学院をやめることにした。

昨年の夏、別の大学院に落ちて、就職活動を始めた。しかし、2か月ほどやったところで、当時の指導教授に「こんな時期に就職活動してもだめだろう。それよりはもう一度大学院を目指した方がいい。」と言われ、俺もそう思ってしまったのだ。

今思えばこれがすべて間違いだった。おかげさまで大学院に入学することはできたが、入学直後から「なぜ俺は大学院にきたのだろう。あのとき就職活動をもっと一生懸命やっておくべきだったのではないか。」という思いにさいなまれた。

友人はほとんど就職し、昔からの友人の中で学生は俺だけという状況もそれを助長したのかもしれない。今年の4月に入ってから後悔することが多くなった。

もともと去年の夏に大学院に落ちたことをきっかけとして就職活動を始めたのは、学部4年のころの生活に嫌気が刺していたからだった。週に一度研究として行ったことを発表する。それ以外の日は次の発表に向けて研究をするのだが、孤独に研究しなければならなかった。大学に行っても研究できる場所はないし、場所があったとしても友人には会わない。友人もゼミ以外学校にきていないからだ。

仕事を始めればいやなこともたくさんあるし、つまらない仕事だったら苦しいかもしれない。しかし当時の状況は、楽ではあったが苦しいことに変わりはなかった。

そして大学院にきても俺はほとんど学部4年のころと同じ生活をしている。大学院には学生室があって、そこに自分の席があるので居場所はあるのだが、友人はできていない。周りが外国人ばかりだし、俺は英語はほとんど話せない。研究室の中に学生はいるが、別の大学からきているのでほとんどここにはいない。分野もぜんぜん違う。

何1つ変わっていないのだ、去年の生活と。

ああ、俺は甘いさ。もっとつらい人はいっぱいいるさ。でも幸いなことに俺にはまだチャンスがあると思っている。

このまま大学院に在籍していても、同じ生活に異議を見いだせず、すべてのことにやる気が出なくなってしまうと俺は思うのだ。現に、入学当初から掲げていた研究に取り組む気がない。一方、サークルの仕事とかは自分がやってて面白いと感じるからまだやる気はある。これもなくなってしまいそうで怖い。

そして、決断するなら早い方がいいと思ったのである。俺は大学院をやめることにした。

先日先生に話をしていろいろ説得された。先生のいうことも正しい。就職するにしても、在籍しながら活動して、決まったらやめればいい。確かに、その方がいいかもしれない。でも、もう俺には研究に取り組む意欲が失われてしまっている。

「在籍しながら活動するとか、休学して活動するとか、路はまだあるから今すぐやめるな」と先生はいう。そうだね。そういう方がいいだろう。やめた理由を説明するよりはましだ。

だが俺は自身のためにけじめをつけたい。そんな綺麗事で世の中渡っていけるもんじゃないと思うが、言えるうちに綺麗事を言っておきたい。

だから俺は大学院をやめて就職活動に専念することにした。次期は違えど同じ経験をしている人のブログも見つけた。

俺は自分で大学院をやめることを決めた。だから後悔しないし、後悔しても納得できるだろう。去年の秋、大学院に行くことを100%自分の意思で決めなかったときとは違って。