WBCで日本がアメリカでの決勝ラウンド進出を決めたため、良い気分である。なので、社会的・政治的に微妙な話題だけれども、書いちゃおうかな。

題名にもあるとおり、日本の学校で学ぶ歴史教科書の、特に東アジアに関する近代史の記述は、極めて左寄りの記述であり、日本が行ったことが悪かったことのように書かれている。これは問題だ。NGと言ってもいい。

問題の一つとして、近代の大日本帝国が行った植民地支配は、全面的に悪いことだという概念の元に教科書が編集されていることである。一般に現代では植民地支配は反省すべき歴史として各国から認識されているものの、第2次世界大戦までは強い国が弱い国を支配するのが当たり前なのであって、本来はそうした構造の中で支配国がどのような政策を行い、被支配国がどのような社会だったかを論ずるべきなのである。

しかしながら、ヨーロッパではわりとそういうことを客観的にやってる気がするのだが、日本と韓国・中国については、あたかも日本が韓国や中国の人々に悪いことばかりしていたような記述が、教科書には見受けられる。まぁ、中国に関しては、全面的に日本が悪いのだが、満州事変以降は。

驚くべきことは、草紙改名などの同化政策を批判的に記述した内容は多いものの、朝鮮半島のインフラを日本が整備したことなんかほとんど書かれていないこと。台湾については、もちろんレジスタンス運動はあったが、親日的な感情が多かったこと、それより何より、20世紀初頭には、大陸から孫文などたくさんの留学生が日本にやってきて、日本をモデルに自国の近代化を促進させようとした立派な人たちについて書かれている量よりも、戦争で苦しんだ民衆のことについての記述が多いことは嘆かわしい。

幸いなことは、戦争の是非とか、戦争の本質についてはあまり記述されていないことだろう。もちろん、東京裁判の極めて人種差別的結果についてなど、餓鬼が理解できるわけもないしね。

要するに私が言いたいことは、日本が犯した戦争犯罪や、戦争中の庶民の暮らし、そしてそもそも何故戦争に至ったかという経緯も含めて教科書に掲載するとともに、開国から明治時代にかけての世界情勢を加味すれば欧米列強の支配を免れるために周辺諸国を植民地化することは合理的な政策であり、当時の価値観としては当たり前だったことも一緒に教科書に書いて欲しいものだ。

あと、細かい話になるが、治安維持法ができる過程を記述した部分では、共産主義者を取り締まるためという名目は書かれていたものの、なんで共産主義者が悪者なのかがよく分からない記述となっていた。この部分は、「ソ連の共産主義者のように革命(すなわち政府転覆)のためには血を流すことも必要だ」などと馬鹿げた考えをしている連中をのさばらせておくわけにはいかず、日本でも社会主義・共産主義を信仰する連中が増えてきていたからである。これ書かないと、なんのこっちゃ分からないでしょう。

もっといえば、日本では数すくない五・一五事件とか二・二六事件 のような軍事クーデターの背景もきちんと説明しないとね。

はっきりいって、これは近代東アジア史だけに限ったことじゃないけれど、西暦何年に何が起きたかだけ覚えたって何の役にも立たない。本当の意味で歴史を覚えるためには、史実とともにその因果関係もきちんと勉強せなあかんですとよ。

だもんでね、最後にいうわ。教科書はもっと日本に愛着を持つような内容にしてください。日教組はもう関わらないでください。以上。