きっと、陰謀論者は今頃こう言っているであろう。サブプライムローン問題に端を発し、アメリカの証券会社破綻、それをきっかけとした世界同時株安など、金融危機が世界経済を襲っている。

たぶん、陰謀論者は、こうした機器は、陰で世界を牛耳っているユダヤによって引き起こされたことであると主張するだろう。というか、ネガティブな出来事は全て陰謀なのである、彼らにとっては。

しかも、たいていユダヤとかイルミナティが潜んでいるらしい。最近も、アメリカのブッシュ大統領はイルミナティの秘密結社である、という主張を読んだ。その人の主張によれば、イルミナティの秘密結社であるブッシュは、いずれ起こるであろうニューヨーク市場の大暴落に何ら手を打たず、それどころか政府の金を着服した罪で逮捕されるというのである。ちなみに2006年に出版された本であった。もともと「宇宙人がそろそろ地球にやってきます」という本だったのだが・・・。

陰謀論者の論理では、我々一般人がそうした陰謀組織を否定するのは、陰謀論者がそのように人の意識を操作しているからなのだ。そして、世界で起こっている大事件のほとんどが、そうした陰謀組織を背景にしているという。

今回の金融危機も、その陰謀の一環なんだろう。何故そんなことを陰謀組織がするかといえば、もちろん、世界支配が目的である。

先ほど挙げた「宇宙人ともうすぐ会えます」みたいな本によれば、世界は金融経済をさっさとやめ、金(gold)を資本とした貨幣制度にすぐさま移行すべきだと書かれていた。今の世界の経済システムは、銀河連邦では否定されているらしいのだ。

だいたい、今の金融経済そのものがユダヤやイルミナティによって作られたもので、我々はそれに速く気づく必要があるっていうんだから困ってしまう。そう言われても・・・。

で、何が言いたいかというと、俺はそんなことが言いたいんじゃない。

要するに、「もうすぐ宇宙人に会えます」というタイトルでありながら、「ブッシュ大統領はイルミナティでもうすぐ逮捕されます。ブッシュが逮捕されたことが明るみにでたらニューヨーク市場は暴落し、世界経済は一気に破綻します。そしてゴールドを主体とした経済システムへ移行しなければなりません。また、地球そのものが機器に貧している今、私たちは次元を上げていかなければなりません。」という主張をする本を書いている占い師の著者は、本当に的中率90%なのか?ということなのだ。

ただ、「今こそ物欲から離れ、人間の心にとって本当に大切なことは何か、よく考えてみなければいけないのです」という主張はそのとおりだと思う。いやぁ、耳が痛い・・・。物欲は我慢せんといかんとです![禁欲] is very very important!そうお~もいませんか~?