最近面白いことがほとんどない。頭の痛いことは山ほどあるのだが・・・。

それで、何故そう思ったのかは分からないのだが、将棋がやりたくなった。小学校高学年だったか中学の始めだったかに将棋を少しやったことがあって、なんとなく別の理由でその頃のノスタルジーに浸っていたところ思い出したのだろう。

当時全盲でも駒の区別ができてちゃんと盤面の枠も触って分かるという、将棋の駒と将棋盤のセットを買ったので、それが実家にまだあるかどうか聞いたら、ほこりをかぶっていたがちゃんと置いてあったらしい。で、先日送ってもらったわけだ。「そんなもん、もうどこかへいっただろう」と思って新たに購入を検討していたのだが、聞いてみてよかった。

常識のある人なら、ここで1つの疑問が浮かぶだろう。「将棋は2人用のゲームでは?」という、根本的でかつ独り暮らしの俺にとっては最も重要な。駒と将棋盤があっても、1人じゃ遊べない・・・。

厳密には遊べるのかもしれない、いろいろな将棋を俺は知らないから。だが、少なくともスタンダードな将棋(妙に合わない言葉の組み合わせだ)をやるなら、俺はだれと戦えばいいのだろうか。

答えは簡単。コンピュータと戦えばいいのだ。あぁ、なんと素晴らしい世の中だろう。いずれは人と将棋を楽しみたいものだが、俺の場合、そういうための経験を積んでいかないと、とてもじゃないが人前で将棋なんて指せない。

ここを読んでいる読者は、きっとまた疑問を抱くであろう。「コンピュータとやるなら将棋盤なんかいらないじゃん」と。全くその通りなのだが、ディスプレーを見て状態を確認できない以上頭の中で想像しながらやらないといけない。それが俺にはできないのだ。棋譜というのだろうか、それをテキストファイルに出力する機能をたいていの将棋ソフトは持っているらしいので、それを確認しながらなら覚えていなくてもきっと大丈夫なのだろうが、面倒くさい。そこで活躍するのが将棋盤なのだ。コンピュータの手もちゃんと読み上げてくれるので、そのとおりに盤上で駒を動かせば、その都度触って確認できるのでテキストファイルを見回す必要もない。何より、実際に将棋してる感じではないか。

そういうわけで、本日の夜は一人机の上に将棋盤とキーボードを置き、ひたすらコンピュータと対戦していたのでありました。情報によれば柿木将棋であれば、キーボードと音声で使用できるとのことだったので、体験版をとりあえずインストールしてやっている。

自分で駒を打つときは、Shift+Enterを入力して指し手入力エディットを出し、[異動先][異動元]の順に座標を入力すれば良い。例えば、77にある歩を76に移動させたいときは 7677 と入力する。そうすると、録音された音声で「76歩」みたいに読んでくれるのだ。

キーボードによる操作に関しては、ヘルプを眺めても記述を発見できなかったのだが、readmeにでも書いてあるのだろうか。俺はメーリングリストのログをあさって発見した。

そういうわけで気がつくと3時間もやっていた。もちろん何度も何度も詰まれたが。ただ、いい感じで攻めていたこともあったのだけれども、「体験版は70手までしか打てません」という無情なメッセージが出現したため、その対局はあえなく終了してしまった。製品版なら2000手までOKらしいので、つい、注文しちゃったじゃないか。まだ金振り込んでないけど・・・。だから猶予はある。・・・体験版じゃそのうち我慢できなくなりそうだからたぶん買いますがね。