今日、安いラーメン屋で晩ご飯を食ってきた。最近は週1ぐらいの割合で昼か夜をこの店で食べている。

俺がチャーハンを食っていると、奥の方から親父がレジに向かってきた。この親父、チャーハンとラーメンを頼んでいたのだが、金を払うときに「お兄ちゃん、ここのチャーハンだけど、はっきり言ってまずいよ。俺も同じ商売やってるけどさ、もうちょっと研究した方がいいんじゃない」と店員に向かって言っていた。

あの。おっちゃん、ここはチェーン店なんだけど・・・。だから値段も安いんじゃないか。

確かに、ここのチャーハンがうまいかと言われると、ごく普通だと思う。別にこだわってるわけじゃなさそうだし、調理もスピーディーだし。どっちかっていうとこれに味を求める方が間違っている。

この親父は、きっと夕ご飯を食べるついでに同業者の動向を探りにきたのだろう。時間的にはその親父の店だって営業してそうな時間だったが、今日はきっと休みなんだろう。休みの日ぐらい自分で飯を作るのはいやだったんだろう。だからこうして同業者のもとにきたわけだ。

だが、チェーン店のチャーハンに文句つけるのは筋違いだろうと思う。個人経営でチャーハンにもこだわりを持って作っている店で、料理を批判するのはまだいい。そのときは店の主人は腹が立つと思うけど、それは味の改善にも繋がっていくからだ。しかし、統一された味を基本としているチェーン店、しかもどうせバイトの店員がそんな風に味に対して文句を言われても、どうしようもないんじゃないか。

考えてみればライバルにアドバイスを送る気さくなおっちゃんなのかもしれないが、それならあんな不快な言葉遣いはやめた方がいい。俺個人としては、「おいしかった」というような肯定的な意見以外は言う必要はないと思うのだが。だって、まずい店にはたぶん2度と行かないから俺には関係ないし、そんなことを言われなくても客が入らなくなるだろうから主人もそれを理解できるはずだ。おいしい店はこれからも行くだろうから、いつまでもおいしくあってもらうために客としての意見を言っていくのは大切だと思うが。

で、結局の所、この安いラーメン屋は、味は普通で値段も相応なので、俺はこれからも利用するよ。