この土日は、とある実験に参加するため、大阪に行っていた。まあ、それがメインの用事ということで出かけたんだけれども、実際は知り合いに会ったりなどもしたので、何がメインの用事なのかはよく分からない状態であったのだが…。
それで、せっかく大阪に来たということで、足を伸ばして京都の劇場で劇団四季のミュージカル『赤毛のアン』を見てきた。正確に言うと、せっかくだから宝塚を見に行こうと思ったのだが、大阪から意外に遠かったのと、終演してから自宅に戻ろうと思うと遅くなってしまう感じだったので、反対方向の宝塚はやめて、帰り道の京都でミュージカルを見ることにしたのである。四季の常設劇場ではないらしいのだが、京都駅の駅ビルに劇場があって、ちょうど今日まで『赤毛のアン』の公演をやっていたということ。
この作品は、原作も読んだことが無ければ映像作品も見たことがなかった。美女と野獣の時と同じである。で、なんか時々テレビで何かの引き合いに出されたり、この作品が好きだという知り合いもいたので、一度どんなものか見ておこうと思ったんである。
ざっくりした感想は、やはりミュージカルを劇場で見るのはよかった。今日は帰りの心配もあったので、やや冒頭が頭に入ってこなかったものの、キャストの歌や演技はめっちゃうまかったし、生で見るのは迫力が違う。隣のおばちゃん同盟が上演前や休憩中、関西弁で生活感満載のマシンガンおしゃべりをしていたのを除けば、素晴らしい公演だったと思う。
で、主題とはぜんぜん違うとは思いつつ、アンを引き取ったおじさん(マシューだったかしら)が亡くなる場面、上演の最後の方だったけれど、幸せな気持ちで最後を迎えるマシューの様子を見たら涙が止まらなくなってしまった。横にいたおばちゃんはどう思っただろうと後で心配になるぐらいに…。おかげで口で呼吸をしないと鼻水すする音がうるさそうだなと思って、口呼吸しかできず苦しかった。アーメン。
それで、赤毛のアンが何の引き合いに出されていたか、なんとなく思い出した。女性の教育だ。女性の教育を受ける権利という観点で、その象徴としてこの作品が語られていたような気がする。ミュージカルなので、その辺はすごくはしょられてたようだが、最後にアンが奨学金を唯一もらえる存在になったという場面が描かれていたことから、たぶん間違いない。っていうか、強気の女の子、思考ダダ漏れの女の子、周囲の偏見に負けずたくましく育った女の子、勉強して奨学金を勝ち取った努力家の女の子…。ミュージカルではそういう側面は読み取れたって感じかな。
『美女と野獣』とは別のメッセージ性のある作品を今回見ることができて、また1つ、ミュージカルの良さに気づいた感じはした。今度原作を読んでみることにしよう。
さて。
それにしても京都はすごい人だった。インバウンドですごいとは聞いていたけれど、京都駅は想像よりやばい人だった。まあ東京も似たようなもんだけど、あちらは土地勘があるのでまあまあという感じなのに対し、京都はぜんぜん土地勘がない。京都駅の在来線と新幹線がめちゃ離れているというのもあって、移動で結構疲れてしまった。
とはいえ、関西の人は面白いなあと感じる場面も多かったし、駅員さんの融通が断然関東や東海地方よりも利くところは本当に助かった。
新幹線からの乗り換えとかを駅員さんに手伝ってもらった時なんか、「今日は観光ですか?」と尋ねられ「実験協力なんです」と言ったら、「あ、それ○○大学でしょ、たまにいらっしゃいますよ」ということを言われ、その流れで「うちの娘は○○大学の試験を何回も受けてるんやけど、いつまで受けるつもりなんかなあ」と家庭事情を共有されたり、「糖尿病の同僚がいるんやけど、今度大学病院の治験に応募したんやって。まあそれでインシュリン打たなくてよくなるんやったらええよねー」という世間話をしたり…。この文化めっちゃ好きです。
それで思い出したのが掃除のおばちゃん。学生の頃、駅員さんを積極的に使わなくてもいいかなと思っていて、新大阪の待ち合わせ場所に一人で適当にいこうと適当に歩いていたら、掃除のおばちゃんが「お兄ちゃんどこ行くの?」と聞いてきて、あげく道具をほったらかして待ち合わせ場所に一緒に行ってくれたことがあった。こういう人間の温かみは東京とか名古屋、札幌じゃ感じたことがないなあ。
駅員さんの融通の利きようも有り難かった。劇場へ行く前、新大阪に寄ってたこ焼きを食ったんだけど、そこまで駅員さんが連れて行ってくれることは流石にないだろうと思い方向だけ尋ねたのに、新設にもたこ焼き屋さんまで一緒に行ってくれたり、京都でも時間が余ってたのでポルタでちょっと買い物しようと思って同じく方向を聞いたら、駅員さんがポルタのインフォメーションまで送ってくれたり…。
ポルタのインフォメーションもなかなかで、お店まで案内してくれた後、店員さんに引き継ぐところまでは割と普通だったのが、買い物が終わったら迎えに来てくれた。「内線が分からない」というお店の場合は、お店の人がインフォメーションまで一緒に行ってくれて、そこからまたインフォメーションの人が別のお店へ行ってくれるという感じ。おまけに、お土産屋さんはたぶんそういうのが難しいということで、インフォメーションの人が一緒に回ってくれたりもした。なんというサービス精神!担当のお姉さんの名前は忘れてしまったけど、後でポルタにお礼を言っておこう。
これさルミネだったら、最初の店まではインフォメーションから一緒に行ってくれるけど、その後は「店同士でバケツリレーしろ」だからなあ😔東日本は……
ちなみに、28年ぶりに八つ橋を買った。生八つ橋で、今は季節の八つ橋というのが売っているらしく、栗と紫芋の季節限定八つ橋が入ったセットにした。あと、ついでに、いつも味付けのしてないポテトサラダばっかりくれる向かいのおばちゃんに、千枚漬けとなすの浅漬けを買ってきた。ちなみに、ご本人が高血圧なのでポテトサラダには塩こしょうを入れずに作っているらしく、それをそのまま、うちへ流してくれてるらしいが…。まあ高級なお菓子をくれたりもするので、それに比べればあれかもしれんが、一応気持ちで漬物を買っておいた。
最後に、京都を通るということで、京都より南のことが多少脳裏をよぎることが通常より多かったものの、まあそれはそれ。「奈良公園で外国人が鹿を蹴っている」と、エビデンスもないのに言っていたどこかの団体の総裁とか、どこかの国の女性首相をちょっと思い出したんだ、ってことにしておこう。それでお茶を濁せれば問題ないじゃ無いか…うん。

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