怒り心頭に発する

今日は久しぶりにものすごく腹を立てている。ここ1,2年穏やかな心でいることが多かったんだけど、ほんと腹立たしくて、ついついキーボードを打ってしまってる。


僕は今の会社に最初アルバイトとして入った。募集条件がアルバイトとなっていたけれど、納得して応募してご縁があったわけである。この時アルバイトに納得してなければそもそも応募してなかったし、アルバイトだとしても一度働いてみたい会社だなと前から思っていたので応募したのである。

今年になって契約変更となり正社員になった。ただし、障害者雇用枠としての正社員である。こんな契約は、今まで5社ぐらい勤めてきたけど初めてだ。正社員なんだけど、他の正社員と違うらしい。正社員は正社員だろ!って思うけど、障害者だから別の正社員ってことらしい。
まあ、あまり具体的なことは書けないけれど、いろいろ障害に対して配慮するので、普通の正社員とは待遇が違います、ということらしい。

ここからはご立腹なポイントになるためちゃんと書く。

  1. 一般のエンジニア正社員は裁量労働制だが、障害者正社員は固定労働制である
  2. 一般正社員には賞与が年2回支給されるが、障害者正社員には支給されない
  3. 一般正社員はいくつか条件を満たせば副業OKだが、障害者正社員は副業禁止

それぞれの違いについて考えてみよう。

1.に関して

裁量労働だと必要以上に働き過ぎてしまうことが懸念される(これはそう思う労務の人がいるかもしれないという推測)、なので人によってはいいかもしれないし、まあ固定労働制の会社もめちゃくちゃあるので普通といえば普通だ。
ここで、逆に1日1時間でも働けば、所定労働時間働いたと見なせるというのも裁量労働制である。
日常的にはすごく使い勝手が良くて

  • 通院してから午後出社します
  • 子供のお迎えがあるので早退します
  • 途中私用で抜けますが戻ってきます

これらは前部「1日働いた」と見なされるのである。固定労働制だったら、早退を付けるとか、半休を取るとか、そういう風にしなきゃならんのに、そんなのしなくても給料減らないんである。別の言い方をすると、1日働かない日だけ「有休」でいいわけだ。

固定労働制を強いられる障害者正社員にとって、障害を理由に定期的な通院が必要な人は、有休の観点で明らかに不利な状況に置かれる。
半日がかりの通院の場合は障害者正社員は半休取らなきゃいけないので有休が0.5減る。一般正社員は有休減らない。
月1とかの通院なら、年に12回通院するとして6日の有休が消費されてしまうのである。でも一般正社員だったら同じように月1で半日の通院を12回しても、有休消化は0である。

もっというと、だれだって風邪を引いたり歯が痛くなったりお腹が痛くなったり、いろいろな理由で病院に行くだろう。そういうのも含めて1日かからないなら有休使わずに行けてしまう一般正社員は、逆にどうやって有休を減らしているのだろうかと思ってしまう。

2.について

これ、アルバイトとかはともかく、そもそも契約形態によって賞与の有無が違うってところが意味不明である。なんだったら、めちゃくちゃいい会社はアルバイトにだって一時金出すぞ!
「安定的に働いてもらいたい」というのが労務からの障害者正社員に対する望みだったのだが、安定的なのはお給料もだったらしく、毎月同じ額を支給することで安定した給料をもらえるという保証の上でパフォーマンスを出して欲しいらしい。
ただ、これが賞与も含めた年俸制で、単に12分割した金額が毎月入金されるってのだったら納得はできる。賞与の分の税金を引かれなくて済むしね。
ところが、どううちの場合はただの月給を12回支給である。賞与のない月給制。

そして、今回一番僕が発狂しそうになっているのは、賞与の存在を大々的に宣伝している会社のここ数日の風土である。
「もらえない人がいるなんて知らないです」とばかりに「皆さんさっさと会食の予定入れましょう!賞与支給日は明日ですよ、急いで!」みたいな会話が平気で行われている。
正直、すべてのエネルギーが体内から放出されてしまった。みんないくらもらえるんだか知らないけど、どうせ賞与もらえないです、俺は。

で、発狂しそうになっているわけだが、これって僕が単にむかついているというだけの問題ではなくて、差別じゃなかろうか?
障害者正社員という謎の枠組みを作って、「一般正社員より楽に働いていいよ」という触れ込みで賞与を払わない…。人権侵害だとお思う。
そもそも、「賞与が出るからもっと頑張ろう!」というモチベーションを抱いてパフォーマンスを発揮できる人って結構多いと思う。「もうすぐしょうよだから!業績悪いと賞与減るから頑張ろう!」みたいな人も、まあいると思う。
しかし、他の人と違って賞与出ないってことは、正直ぜんぜんモチベーション上がらず、むしろ他の人に支給されることを知ったらモチベーション下がりまくりである。こんな気持ちで高いパフォーマンス出せる訳がない。

もっと悲惨なことに、「同じことやっても一般正社員より年収低いんだから一生懸命やらなくていいんじゃね?給料分の仕事だけしてればいいんじゃね?」だから、この仕事ものんびりやろう」…なーんて考えてしまう障害者正社員も出てくるかもしれない。
鶏が先か卵が先か問題にはなるが、でも僕個人的には、同じ対偶で仕事できるからこそ皆と同じモチベーションを持てるのであって、対偶が違うんだったら低い対偶の人はモチベーションも低くて当然だろうと思う。

本気で障害者正社員にもより高いパフォーマンスを求めるなら、賞与をちゃんと支給すべきである。

3.について

副業に関しては、まあしなくていいという人も多いかもしれないけど、「機会があるかどうか」が重要である。
障害者正社員は無条件に副業禁止なので、実は別の仕事も掛け持ちしたければアルバイトに戻るか、いつ昇格できるか分からない次のグレードを目指して何年か頑張るしかないのである。

観点として、収入を上げる手段が1つ封印されていることが問題だ。一般正社員も一定の条件を満たす必要があるものの、満たせば副業OKなので、路は封印されていない。障害者正社員はバラモンによって副業の術は封印されているのだ。
これで障害者正社員の給料が高ければなんの問題もないのだが、はっきりいって高くはない(その辺の障害者雇用やってる会社よりは高いと」思うけど)。
考え方として「障害年金を合わせればまあまあな額になるでしょ」というような給与テーブルになってそうな気がする。これ自体は、他の外面だけ良い「障害者積極採用の優良糞企業」と同じ考え方みたい。

なので、我々に残された唯一の希望は「残業」である。収入を上げるには積極的に残業すればいい。
別に今日中にやる必要無くても、「明日飛び込みの仕事があるかもしれない」という理由で残業で仕事を片付けてしまったり、ほんとに残業しないと終わらなそうな時はガチで残業したり…。裁量労働制ではないからこそ、我々は残業を武器に戦わなければならないのである。


障害者雇用枠という呪縛

障害者の法定雇用率が決められているので、企業がどんどん障害者を雇用しなければならなくて、まあ僕もその恩恵を受けているので、この国の制度自体はいいことだと思っている。

ただし、これをどう運用するかは企業次第で、糞みたいな運用をしてるところが多くてむかつく。外向けにはすごく素晴らしい取り組みという感じでアピールしたり取り上げられている企業も、記事を読む限り「障害者を1カ所に閉じ込めてなんかさせてるだけじゃん、普通の社員との関わりは?多様性ってなんだっけ?」と思ってしまうことが多々ある。

もちろん、障害者って一口に言ってもめちゃくちゃあるので、1つのルールで全部には対応できないし、障害種別以上に個々の状態に応じた配慮も必要になってくるので難しいと思う。
あと、一部の身体機能に障害を抱えているだけで、配慮や少しの援助をしてもらうことでみんなと同じように活動できる人だっている。

障害の状態に関わりなく、会社に必要な能力を持っているなら健常者と同等の対偶を受ける権利を我々は持っているはずだ。
法定雇用率の関係で「障害者枠」というものを作っているとしたら、それってそもそも概念が間違っている。
何故なら、健常者の中にだって、社内のメインストリームとかキャリアパスに乗りたくない人たちが一定数はいると思うからだ。
「シングルで子供を育てながら働いているけど、家族が大事なので私はルーチンの事務作業を淡々とする仕事で十分」という人もいるだろうし「障害はないけど原因不明の足の痛みが続いていて出社が難しいからリモートで勤務したい」など、障害を持っていなくたって働き方の多様性ニーズはそれなりにあるはずだ。
枠を作るんだとしたら、そこじゃないかなって思う。障害者だけが障害者枠的な制度に乗っかるだけでなく、健常者だって制度に魅力を感じる人はいるかもしれない。障害者だって、正直物足りなくて一般と同じ枠でプレッシャーをガンガン掛けられながらパフォーマンスを発揮したいと思っている人もいるかもしれない。

ということで、外見の特性じゃなくて、働き方の特性で制度を再構築して、差別のない社内制度を僕は目指して欲しいと思う。
もう、最後何言ってるか分からなくなってきたけど…。あまりにも腹が立ちすぎて、このままだと部屋の何かを破壊しかねないと思って、普段は野間な飲まないレンドルミンをオーバードーズしてしまったので糞眠いんである。ああ眠い。
今日は労働争議なのだ~!じゃあおやすみ~。


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