**予言と現実:ノストラダムスからマヤ文明までの矛盾**


ここのところこういうネタばかりで申し訳ありませんが。また予言のはなし。




1999年、ノストラダムスの予言がさんざん騒がれて、結局何も起きないまま今に至っておりますね。それに似た予言というのが他にもいろいろあるようです。




グラハム・ハンコックの本でも書かれていたし、今日の特番でも紹介されていましたが、マヤ文明が2012年12月22日に「太陽の時代が終わる」と予言していたそうです。人類滅亡とか地球崩壊などとテレビでは言っていましたが、ここではそうは言わないことにしよう。ついでにアステカ文明にもそういう言い伝えがあったそうな。




また、2006年の超常現象特番ではブラジルの大予言者と言われているらしい人が何か言ってました。そう、例の「2008年9月13日・・・」の人です。




仮にノストラダムスの本にせよ、マヤ文明の石版にせよ、そのブラジル人の主張にせよ、全部予言として正しいと仮定すれば、矛盾が生じてしまいます。つまり、全部が同時に正しいことはないわけで、どれかがうそを言っていることになります。




具体的に検証してみましょう。ただし、ここでは一般的にこれらを予言としてみたときに解釈者が主張していることを取り上げることにします。




ノストラダムスの予言は「1999年人類滅亡説」というのが主流になってましたが、その解釈が1999年に近づくにつれて「戦争」とかそういうソフトな方向に動いていったことはさておき。100詩編集(日本では「諸世紀」と訳している人がいたのでそっちの訳の方が知られている)の冒頭、彼は「これから3797年に渡る予言を書き記す」と書いているようです。実際にそう書いてあるのか、ほんとのところは知りませんが。で、3797年後以降のことは知らないよってことですね。ノストラダムス本人の主張と1999年滅亡説が既に矛盾しています。




一方、マヤ文明の予言では2012年年末に第5だか第4の太陽の時代が終わるということです。アステカの予言によれば、地震によって終わるらしいです。そもそも「太陽の時代とはなんぞや」という疑問が残りますが、この予言を人類滅亡とか地球滅亡と解釈している人は多いみたいです。




そしてそして、ブラジル人のジョセフィードさんは特に人類滅亡というのは言ってません。2039年には温暖化の影響がいよいよ深刻化してくるということを言ってはいたと思いますが。そういうわけなんで、少なくともそれまでは地球はある、と彼は思っているのでしょう。




ここまでの記述でこれまでの主張が互いに矛盾することが分かります。正確に言い直せば、マヤ文明の予言と他の予言の間に矛盾が生じています。




あくまでも「みんな予言だとすれば」という仮定ですが、ノストラダムスは3797年後までの予言を書くと言っているのに、マヤ文明は2012年で地球滅亡などと言っているのはおかしなはなしです。人類滅亡の後に新たな生命が誕生するということならはなしは変わってきますが。




科学的な根拠が何もないことに対して、こういう議論をすることは無意味なような気もしてきたので、もうちょっと視点を変えると、こういう予言なんかを全部信じちゃってる人がいる、というのはなかなか素晴らしいことです。




1999年に人類が滅ぶことを真剣に信じていた人たち、そうでなくとも自分自身の予言解釈に自信を持っていた人々は、ノストラダムスが当たらなかったと分かるとすぐ別の人に鞍替えしちゃいます。おいおい、ほんとにあんたたちはノストラダムスの予言を解釈できてたのか?




そういうことがあるので、いろいろ予言が出てきても信じる気にはなれないんですよね〜。少なくとも日本人の書いた本にまともなものがあるんだろうか。




ただ、自然破壊がこのまま進むと人類が滅亡することは起こりうることではあると思います。文明は幾度となく滅んでいるわけだしね。だから、いつっていう確証はありませんが、今の文明はいつかは滅びるのではないかと・・・。それが人類滅亡に繋がるかどうかは知りません。




結局何が言いたかったかというと、明けましておめでとうございます。今年はよろしくお願いしませう。「しませう」とか書いちゃだめなんだってね。へへへへ。