「酔って帰宅後、腕に取りついた謎の虫との戦い」


ちっ、だれだ俺の腕にとりついてきたファッキン・ナイスガイは。




酔って帰宅したおり、ぐで〜んと布団に寝っ転がっていたとき、ふと腕に何かしらの違和感を感じた。それはやがて痛みへと変貌していき、私は何者かの存在を認識した。




これををアルファ目標と定め、作戦を開始した。




本策戦はアルファ目標をを腕から離脱させた後につぶす。




第1段階として、数枚のティッシュを手に取りアルファ目標の存在するポイント、つまり俺の腕に奇襲をかける。その後強い力を加えた後布団外へ離脱。




第2段階として、攻撃を加えたアルファ目標にさらなるティッシュを持って攻撃を加え殲滅する。




本策戦は成功に終わった。アルファ目標はなんらかの昆虫であると分かった。策戦の第2段階において、ティッシュの中にティッシュではない物を確認。10枚程度のティッシュを重ねアルファ目標を殲滅した。数分間の継続的な圧力によりアルファ目標は沈黙。




要するに、なんだてめえ!ブラックキャップは家のあちこちに設置したぞ!確かにその後、毎晩していた変な物音は消えた。だが、なんだてめえ!のこのこ俺の腕に現れや我って。貴様何者だ!




おそらくブラックキャップで殲滅可能な生き物ではないだろう。いや、子供ならあの程度の大きさか。しかし、外皮はそれなりに堅さのある物質であると感触から推測できた。なんだ、何の虫だ?ふざけるな、殺すぞ!




いや、もうたぶん殺した。死んでいてくれると有り難いが、例え生存していたとしても、十数枚のティッシュにくるまれた状態では自力でそこから脱出することは不可能であろう。と信じたい。




なんだよ、頼むから俺の気づかないところで勝手に死んでくれ。怖いよ〜!誰かきてよ〜!それとも何、友達にさんざん「泊まっていけよ」と言われたのに、見たい番組の録画を忘れたからと言う理由で帰ってきたのがそんなにいけないことだったの?




もういやだよ。怖いよ。助けてよ。もういやだよ。一人はいやだよ。誰か来てよ。頭痛いし、それとなく気持ち悪いし、っていうか。おしっこしてくる。