**「風強い日と独り飲みの寂しさ」**


風強かった。そのせいか何か知らないけど、アパートの入り口にどこかの洗濯物が落ちている。ハンガーにかかったタオルみたいな感じなんだけど、これ、うちのアパートの人の洗濯物?それともぜんぜん関係ない家の人のやつ?どっちにしても、じゃまだ。




あぁ、酔ってるよ。ビール2本しか飲んでないけどね。つい一気のみしちゃったよ。あぁ。寂しいもんだね。酒飲むときはもっぱら友人と一緒のことが多かったけど(最近は)、こうして独りで飲むと無性に寂しさがこみ上げてくるのは何故?男とは言え人とふれあうことができる喜びがないから?それとも、今日女子大生を見て「あんな感じの人が彼女だったらいいなぁ」と、しばし妄想にふけってしまったせい?




結局、いくら「コンピュータは正確な答えを出す」とか、「音楽をやってれば俺はぜんぜんいいよ」とか、「2万円あったら、デートに使うかPCパーツ買うか選べって言われたら、やっぱPCパーツ買うだろう」とか言っても、そばにいてくれる人が欲しいんであります。確かに、欲しい電化製品やPC周辺機器を買うときは、とっても心が満たされる。そう、どちらかといえばその後の利用より買う行為によって心が満たされるんである。
ところが、そうした製品たちは、日々進歩する科学技術と消費文化の影響で、新しい製品が出るわ、高機能なバージョンが出るわ、とにかく買った瞬間から古くなってしまうもので、これらを楽しみ愛用できるのは極限られた期間なのであります。
現に、BOSEなどのオーディオメーカーや、バッファローなどの周辺機器メーカーから発売される新商品に心動かされている人を俺は知っている。だれとは言わないけど、あなたが持っているQC2が不調なのは、QC3お買えという神様からのお告げなのですよ(笑)。




一方、そばにいてくれる人とはどうでしょう。確かにその人を物体としてとらえた場合には著しい変化はないかもしれない。しかしながら人間は状況によって自分を変える生き物であり、俺にとってよくなろうと心がけてくれるかもしれない。俺だって、彼女を幸せにしようとして自分自身を変えていくような行動に出るかもしれない。そうして、お互いをお互いが充足するような関係を構築することが可能となり、理想的な恋愛状態を構成することもできるのではないだろうか。
訳が分からないけども、とにかくですな。もうビール3本目で腹いっぱいなんですよ。2本じゃ足りないと思って3本目開けたけど、意外とビールは腹に貯まる。そして、いつまでも独り身でいることに俺は危機感を憶えている。




だって、ゴキブリ出たら俺どうすればいいの?怖いよ、ゴキブリは。なんとかしてくれる人探さないと、俺、暮らしていけないよ!