「中学時代の先生との再会と懐かしい思い出話」

 今日は中学時代の先生と会うことになっている。イワチュから「この休みも会うことになってるんだけど会うよね?」と言われたので、もちろん会うことにしたのだ。
もともとこの先生は担任をやってもらったわけでも進路指導をしてもらったわけでもない。しいていうなら中3の時に一緒に大阪に行ったり、高校受験の前に数学を徹底的に教えてもらったぐらいだ。
たしか俺が高1の時に結婚して姓は変わってしまったが、今年の春に会ったときにはあのころと変わっていなかった。
結婚しているのだがどことなく独身のような雰囲気が言われなくとも伝わってくるようで、とても三十路を過ぎたご婦人とは思えない先生である。
 今日はとりあえず昼ご飯に中華料理をご馳走になった。この前もたしか出してもらってしまったのでちょっと悪い気もしたけれど、しばらくは食えそうにない料理を食べさせてもらってしまった。
そのあと例のごとくスタバでコーヒーを飲みながら思い出や今の生活について3人で語っていた。
イワチュは俺が覚えてもない変なことをよく覚えているし、先生は先生で「ゴスペラーズのライブ行くんだ〜」とか「いいでしょ、モンチッチー!」などと行っている。モンチッチは結婚したんでは?
こうやっていろいろな話をしていると中学時代が思い出される。この先生と直接の関わりを持ったのは中3だ。正直にいうと副担だった。
微妙にそのころは独身であったため、女に飢えていた俺は「なかなかいい女だ」と思った時期もあった。が彼女は紛れもなく先生だ。
 当時俺は興味本位からラジオの数学講座を聞いていた。サインやコサイン、そういった単語がラジオから流れてくることに、ある種の感動と興奮を覚え、こんなに難しいことは大学の数学か何かかと思い、先生に聞いたところ「高校でやるよ」と言われ驚いた。だがなぜか先生はそれ以上俺に教えてくれなかった。
もともと数学に興味があった俺はその後もいろいろと中学ではやらない数学(最も情報源はそのラジオだったが)について質問を重ねたものだ。
まぁ、そのころの興味とはうらはらに今の成績が思わしくないのが唯一痛いところではある。
 まぁ先生との思い出はいろいろとあるがこれぐらいにしておこう。
 夕方になって帰る時間となった。先生は「明日は朝からテニスなのよ〜」と言っている。妙に惜しまれる別れだった。
 明日からは平凡な毎日が戻ってくる。